中学受験プロ講師が持つ【固有スキル】について考えてみたことはあるでしょうか?

いや、そもそも固有スキルってなんぞやという話ですが。

 

別にトラックに轢かれて気付いたら異世界で中学受験プロ講師に転生していて実は固有スキルを持っていた!?  とかではありません。

ただ純粋に、社会人として塾講師ってどんなスキルを持ってるの?  というお話です。

 

ズバリ言います。

 

塾講師に就職して人間的(or社会人的)にどんなメリットがあるのか

というのが今回のテーマです。

 

就職とはその職場に人生の骨を埋めること。決してあなたにとってテキトーな問題ではないはずです。

別にどんな職に就こうがまとまったお金さえ手に入れば良い、じゃあまりにも悲しすぎます

 

塾講師に人生を捧げると決めたからには、お給金だけではなくそれ以上をハングリーに狙っていきましょう!

 

では、塾講師になればどんな社会的スキルが身につくのか?  を実際に見ていきましょう。

 

①人への教え方・伝え方が上手い!

職種上、塾講師は人への教え方・伝え方の領分において圧倒的な力を誇ります。

まさに他の職種とは一線を画する存在と言っても過言ではないでしょう。

 

それは、そうでしょう。

 

毎日毎日人に教える仕事をしている人間が他の職種に引けを取るはずがありません。

 

こちらでも述べましたが、塾講師にとって一番大事なのは【コミュニケーション能力】!

まさに社会人的には【営業力】とも言えるスキルでしょう。

 

営業というと、外交的でおしゃべりが面白くて返しも上手い、なんてイメージをお持ちかもしれません。

しかし、営業において大事なのは陽気なおしゃべりなどではなく「いかに自分の会社の商品やサービスの特徴を伝えて、買ってもらうか」ということです。

 

つまり、わかりやすく説明or教えて、実際に相手に行動を促すということです。

 

ここで一つ、思い出してください。

 

中学受験のプロ講師が日々、なにをやっているのかを。

 

子供たち相手に分かりやすく勉強を教えて、実際に問題を解いて成績を伸ばしてもらう。

そう、営業職の仕事と塾講師の仕事はほとんど同じなのです。

 

営業職の方々のプレゼン力・売り込み力は凄まじいの一言です。

極端な例ですが、悪徳な営業業者が超高級布団を手品のように買わせたという話を一度は聞いたことがあるでしょう。彼らはまさにプレゼンの鬼なのです。

 

まとめると、営業職のプレゼン力と同等以上のものを、塾講師は獲得することができるのです

 

まさに塾講師の仕事とは、生徒に対して勉強を「営業」していると言っても過言ではありません。

あまり勉強(話)に興味を持ってくれない生徒に対して、世間話がてら成績のことや今の状況について聞きだしたり、勉強の興味を引き出して問題を解いてもらったりなどは、営業職の仕事のイメージとぴたり合致するところです。

 

しかも、営業職の方々と違って中学受験のプロ講師の売り込み先は子供です。

 

尊敬の眼差しを受けながら、ある意味で買取確定のプレゼンするという状況は他の職種では決して得難い環境です。

そんな良環境で人への伝え方というスキルを磨けるのは、塾講師ぐらいなのではないでしょうか。

 

②目標達成に至るまでのマネジメント力が凄い!

意外や意外かもしれませんが、塾講師のマネジメント力はかなりの高レベルです。

 

マネジメント力って具体的にどういうものなの?

と疑問に思う方もいるかもしれませんが、簡単に言ってしまうと、

 

目標達成に至るプロセスを明らかにして準備する「計画力」

 

それがマネジメント力です。

 

では、なぜ塾講師がこんな能力を持っているのか、それはもうお気づきでしょう。

 

生徒の成績をマネジメントして伸ばし、第一志望に受からせる

まさしくこれが塾講師のお仕事だからです。

 

生徒は成績を伸ばしてもらうために塾に通っています。

そして塾講師は、生徒を志望校に受からせるためにはどうすればいいのか、ということに日夜頭を悩ませています。

 

試験本番までの限られた時間の中で他の講師たちと協力し、いかに生徒の成績を伸ばすか。そのプラン作成はある意味で一つのプロジェクトです。

 

生徒の成績を管理し、学習計画を立てて、それを実行し、状況に合わせて計画の軌道修正をする。

 

成績によっては授業内容や進度の調節はもちろん、生徒のモチベーションをキープするための努力もしなければなりません。

 

迷える生徒を第一志望合格という果てしない目標に導くマネジメントは、まさに困難の極みなのです。

 

しかも、それを毎年毎年、何度も繰り返し行わなければなりません。

これでマネジメント力がつかないという方が嘘というものです。

 

社会に出て会社員として働くようになると、色々なプロジェクトにチームとして参画することになります。

 

前述したように、受験もまた一つのプロジェクトです。

 

クライアントたる受験生の目標達成のために、講師やスタッフ一同が一丸となってプロジェクトを進めていく。

当然、生徒個々人に割くことのできる時間や人員にも限りがあります。

その制約の中でどうリソースを配分して最大パフォーマンスを引きださせるかがキモです。

 

求められる力は、相当に高いと言えるでしょう。

 

しかしだからこそ、塾講師の持つマネジメント力は侮ることなかれ。

 

そのスキルは社会の荒波の中で生き抜いていく上でも、超必須級の能力なのです。

 

③人とのコミュニケーション能力が高い!

ここまで営業力(プレゼン力)計画力(マネジメント力)と見てきました。
 
 
では、塾講師になればどんな社会的スキルが身につくの? というテーマに対するラストアンサーとはなんでしょうか。
 
 
別記事でも散々説明してきましたが、もう答えはこれしかないでしょう。
 
 
そう、コミュニケーション能力です!
 
 
コミュニケーション能力は塾講師に必要な能力としてこちらの記事でも紹介しましたが、その力は塾講師になってからもメキメキ伸びます。
 
 
個別指導はもちろん、集団指導においても生徒といかにうまくコミュニケーションをとれるかが塾講師の勝負どころ。
 
 
生徒の成績を伸ばす上でも最重要スキルなので、塾講師にとって決して無視することのできません。
 
 
そしてそれ故に、彼らは日々なんとか生徒たちとコミュニケーションを取ろうと試行錯誤しています。
 
 
つまり、塾講師は生徒相手に毎日コミュニケーション能力を磨いているのです!
 
 
授業中の質問や受け答えを中心とした基本的な対話。
その際に注意すべき目線の高さやリアクションの取り方。
そして自分の意見を言うタイミング。
 
 
それら人とのコミュニケーションをする上でも大事な会話のコツといったものを、日常的に塾講師は磨いていると言えるでしょう。
 
 
「でも、子供相手に会話の練習なんてタカが知れてるでしょ?」
 
 
確かにごもっともな意見ですが、見落としているポイントが一つあります。
 
 
子供を相手にした会話はそんな生易しいものじゃないという点についてです。
 
 
相手は子供ですが、だからこそ彼らは裏表のない意見を言ってくる存在なのです。
 
 
こちらの至らない点や授業の感想などを、平気な顔ですけずけと言ってくる。
 
 
それは時に講師の心を深く抉る言葉の刃として襲ってきます。
 
 
「子供相手の会話なんて全然大したことない、楽勝だろう」
などと思っていると、思わぬところでぐさり、なんてこともあるのです。
 
 
しかし、こういった子供の率直な感想というのも実は悪いところばかりではありません。
むしろ、社会に出てからは貴重な意見でもあるのです。
 
 
それはなぜか。
 
 
社会人というのは、自分の至らない点を素直に指摘してもらえるという機会にあまり恵まれないからです。
 
 
特に細かいところや、際どいところなんかは言ってくれる人は非常に稀でしょう。
 
 
しかし、子供は違います。
 
 
それはもう、なんの遠慮もなく純粋無垢な目でとんでもないことも言われることもあるでしょう。
 
 
されど、それはある意味で自分に足りていないところや失敗に気づく絶好の機会でもあるのです。
 
 
生徒からの評価や反応といったものは講師側にダイレクトに伝わります。
 
 
そのため謙虚な気持ちで臨んでいれば、
生徒とのコミュニケーションを自身の成長の糧とすることも可能なのです。
 
 
生徒からズバズバ繰り出される抜き身の言葉をくぐり抜け、自分の欠点を見つめ直す。
そして、その上で相手のことを知る。
 
 
そういった相手の意見を丁寧に聞く力は【傾聴力】とも呼ばれ、これもまた人とのコミュニケーションにおいて非常に大事なスキルです。
 
 
子供を相手にしたコミュニケーション能力の琢磨もまた、なかなかどうして捨てがたいものです。
 
 
以上、塾講師って社会人的にはどんなスキル持ってるの? を三つほど紹介しました。
 
 
塾講師なんて潰しが効かないなどという意見は大間違い。
 
 
実際は、塾講師が持つ社会的能力はどれも得難い超重要なスキルばかりです。
 
 
塾講師に就職・転職・バイトなどなど考えられている人は「社会人としてどうなの?」という視点からも、ぜひご一考なさってください。