中学受験プロ講師の本懐。

それは生徒の成績を伸ばすこと

 

しかし、どうやったら生徒の成績をすくすく伸ばせるようなスーパー講師になれるのか?

 

今回は、そんなスーパー講師となるべき教え方のコツを4つほどまとめていきましょう。

 

①授業の目標設定をしましょう

まず、授業をするからにはその都度ゴールの設定が大事です。

どの分野についての授業をするのか、どこまで話すのか、どの内容を強調するのか。

 

目標も決めずに授業を始めてしまうことはまさに自殺行為です。

もしそんな状態で授業をしてしまえば、生徒たちは講師が何について話しているのか分からず、てんやわんやになってしまいます。

 

人というのは、自分が今話したいことを話すという傾向に陥りがちです。

貴重な授業時間を無駄にしてしまう可能性も、なきにしもあらずなのです。

 

そのため、授業を始める前には「今日はここを教える!」という目標をまず設定しましょう。

 

それがスーパー講師となるための第一歩です。

 

②授業のイメトレをしましょう

目標設定をした後は、授業の脳内イメージ作業です。

 

誰かになにか教えようとすると、ついつい自分の知っていることを全部伝えたくなるのは人の性です。

 

しかし時間は、特に授業時間は有限です。

 

なんでもかんでも教えようとすると、時間がいくらあっても足りないのです。

実際に授業をしていて、全部教える前に気付いたらタイムアップなんてのは、往往にして起こります。

 

故に、教える内容を決めた後はその内容について時間配分を簡単にしてみて、頭の中でシミュレーションをしてみましょう。

ノートなんかに図などで書き出してもokです。

 

そしてイメトレしてみて、やっぱり時間が足りないなどがあれば、適宜伝える内容を削るなり増やすなりをすればいいのです。

 

本当に必要な説明かどうかを吟味し、不必要なものはバッサリ省く。

 

それから改めて最後に、頭の中で授業のシミュレーションをしてみる。

それで授業の骨組みはおおかた完成です。

 

授業の脳内イメトレをする。

 

それだけで、授業のクオリティは格段にアップするでしょう。

 

③時間配分を上手くなりましょう

教える対象、すなわち生徒は遊び盛りの子供です。

 

いくら子供は元気のカタマリとは言え、彼らは学校というお勤めを終えて、それから更に塾に授業を受けにきているという猛者たち。

すでに授業を受ける段階で体力が満タンな子はいないでしょう。

 

そんなお疲れ気味の彼らにとって、塾の授業で集中力を保つことは至難の技。

生徒の集中力やモチベーションをお助けするためにも、メリハリのある授業がお互いにとってwinwinです。

 

そのため授業時間の計画の立て方としては、10分を目安に区切りをつけてあげるのが良いでしょう。

 

具体的には、授業の説明に10分、生徒の問題演習に10分、問題の解説に10分、また授業の説明に10分……といった具合に。

このように細かく時間設定してあげることで、緩急のある授業をすることが可能です。

ダレきった授業ほど、生徒と講師お互いにとって眠たいものはありません。

 

生徒側の気持ちを汲んだ授業をすることは、講師側にとっても益になることが多いのです。

 

メリハリのある授業を計画して、有意義な授業にしましょう。

 

④生徒から好かれる講師になりましょう

生徒の勉強意欲において意外なところで巨大な比重を占めるのが、その科目を教える講師の人間性です。

 

指導のノウハウさえ知ってれば講師の人間性なんざ関係ねーだろとお思いの方、思い出してください。

 

これまで過去に遭遇してきた、大嫌いな先生のことを。

 

彼らの授業を受ける時、素直に授業を聞いていたでしょうか?

恐らく、寝たりサボったり漫画読んだりゲームしたりなどが大多数ではないでしょうか?

 

少なくとも、その授業を「楽しい」と思って聞いていたなんて奇特な人はいないはずです。

なんらかの負の感情を持って講師と黒板を睨みつけていたことでしょう。

 

そして嫌いな講師の影響で、その科目まで嫌悪したり、苦手意識を持ってしまった方は少なくないのではないでしょうか。

 

つまり、講師の人間性と生徒のモチベーションの間には密接な関係があるのです。

 

講師の本懐が生徒の成績を上げることならば、スーパー講師となるからには生徒たちからの人気も最低並以上でないと、そもそも生徒がマジメに授業を聞いてくれません。

 

逆に、好きな先生の授業はたとえ内容が難しくとも一生懸命に話を聞いたり、積極的に質問したりなどの経験はあるでしょう。

そういう講師になれば良いのです。

 

好きな先生が教える科目は生徒の成績が上がり、嫌いな先生の科目は勉強する気にもならず、生徒の成績は落ちてしまう。

これは授業が生徒と講師の相互コミュニケーションという性質上、抗えぬ宿命なのです。

 

生徒に好かれるということは決して人気取りという意味ではなく、生徒の学習意欲や成績の向上に大きな影響を与えるのだと覚えておきましょう。

 

では、どうすれば生徒から信頼され、好かれる講師になれるのか?

 

先ほども言ったように、授業は講師と生徒の相互コミュニケーション。

 

つまり、生徒とのコミュニケーションを大切にすれば良いのです。

具体的には、講師の方から生徒に挨拶したり、授業以外でも積極的に声をかけたりなどです。

 

また声かけ以外でも、共通の話題について楽しくおしゃべりすることができれば生徒からの好感度は大幅アップです。

 

「何が好きなの?」と生徒のことを知ろうとする姿勢があればあるほど、彼らとの距離は縮まります。

たとえ相手がなかなか打ち解けてくれない時でも、自分のことを笑顔で話してあげることで少しずつ懐いてきてくれるはずです。

 

また、見落としがちな大事なポイントとして、生徒の前では余裕のある態度をする、というのがあります

 

これはどういうことかというと、バタバタと書類を抱えて忙しそうにしていたり、パソコンを前に頭を抱えて突っ伏していたりする人に対して、生徒が果たして自分から話しかけてきてくれるのかということです。

 

気遣いの精神を知る出来た生徒ほど「先生が忙しそうだから……」と質問したり話しかけたりすることを遠慮してしまいます。

授業以外でもかまってくれない先生に生徒が良い印象を抱くことはなかなか難しいのです。

 

生徒の多くは大人に対して人見知りしがち。

 

そんな生徒に対して塾講師側からアクションをしてあげることも大事なのです。

そうすることで、少しずつ生徒も打ち解け、話しかけてきてくれるようになるでしょう。